M&Aのメリットを買い手側と売り手側ごとの立場でわかりやすく徹底解説!

投稿日:2022/04/01

更新日:2022/04/04

メリット

M&Aで得られるメリットは買い手側、売り手側で異なります。ただ、一社では数年、数十年かかる売上、人、事業、技術を一瞬で手に入れられるのがM&Aの大きな特徴です。今回の記事では双方からの立ち位置でのメリットをわかりやすく解説いたします。

買い手側のメリット

買い手側のメリットを5つご紹介します。下記に、それぞれの詳しい内容を記載しておりますのでご覧ください。

・完成している事業を購入出来る
・会社の規模を大きく出来る
・技術の獲得
・人材の獲得
・競合他社を取り込める

完成している事業を購入出来る

通常、新しい事業や会社を作り成功まで導くのに数年はかかってしまいます。その間に起こり得るリスクとしては資金繰り、人材難、取引先との関係など様々な事が発生します。すべてがすべて成功するとは約束されていない中、M&Aでは既に完成している事業を購入出来るという大きなメリットが存在します。

意味合いとしては時間とリスクをお金で買い、解決する事が出来るという意味合いが強いと言えるでしょう。

会社の規模を大きく出来る

売上がついている会社を購入することで、今までの売上に買収する会社の売上、利益をプラスする事ができます。売上があがる事はもちろん、企業価値を高める事にも繋がります。大企業になると、新しい事を始めようにも様々な制約がつきまとい、さらなる売上増加を目指すのは準備と時間が必要です。M&Aで売上がついている会社を購入する事で、それらの問題を解決する事ができます。

技術の獲得

自社では持っていない技術を会社ごと購入する事が出来ます。技術開発も開発費用であったり、時間が非常にかかります。そんな中で、自社に足りない技術を他社まるごと購入する事で技術だけではなく、その技術を使える人たちも一緒に吸収する事が可能になります。

人材の獲得

現在は企業が求めるスキルを持った人材を雇うのも非常に難しい時代です。特に人手不足と言われる建設、福祉、運送、エンジニアなどは常に人に困っています。そこでM&Aを活用する事で会社ごと働いている従業員の方々を吸収する事が出来、人手不足を解決する一つの方法として活用されています。特に場所やモノに縛りがないシステム会社などは、この意味合いでM&Aを行われる事が多いと言えます。

競合他社を取り込める

競合との戦いは両者とも疲弊する戦いになります。それであればいっそのこと競合他社を買収する事で戦う必要がない市場を作ることが出来ます。ただ、相手側も戦いたいという思いがあればM&A成功が難しい場合もあります。

売り手側のメリット

売り手側のメリットを3つ紹介します。下記に、それぞれの詳しい内容を記載しておりますのでご覧ください。

・事業承継問題の解決
・売却益がある
・買収側の資産を活用出来る

事業承継問題の解決

国内では2025年までの5年間に、約60万社が後継者不足で「黒字廃業」に直面するという国の発表がありました。それほどまで、国内では人手不足はもちろん会社を継いでくれる若手が居ないのが現状です。会社には従業員、取引先、エンドユーザーなど様々な方々が関わって運営が成り立っています。その中で会社を閉じてしまえば、従業員は当たらな職場を探すことになり、取引先も新たな取引先を探さなければならず、エンドユーザーはその商品自体を手に取れなくなる可能性もあります。

そこで、M&Aにより資金や人材がそろっている企業に売却ができれば跡継ぎはもちろん、今までの取引先にも継続してお取引が行なえます。これからは廃業ではなくM&Aを選択する時代になっていると言えます。

売却益がある

会社、事業を売却する事により対価として現金や株を受け取る事が出来ます。会社の価値に関しては上場会社であれば株価計算が出来ますが、非上場の会社ですとDCF法や年倍法が選ばれ、特に年倍法(時価純資産+年間の営業履歴3~5倍)で決定される多いと言えます。

売却益によって別の事業に資金を注入したり、リタイア資金として活用されたり、別の会社へ投資したり様々な使い方が可能です。

買収側の資産を活用出来る

買収側が持っている資金、人、技術などを活用する事が可能になります。単体では実現できなかった事などもグループの一員になるわけですから、資産へのアクセスが可能となります。シナジーを生み出す事がM&Aのメリットでもあるので、積極的に活用する事をおすすめします。

共通するメリット

売り手側、買い手側にとっての異なるメリットがありましたが、共通するメリットもあります。その一部をご紹介させて頂きます。

コストを抑えられる

M&Aにより事務所の統合などができれば家賃、インフラ料金等のコストを抑える事が可能になります。

現場でのシナジー

現場レベルでも新しい方々との接触は仕事のやり方であったり、スキルの共有などが進み双方にとってより良い影響を与える事が出来ます。別の視点が入る事により仕事の進め方などに気づきが与えられR、生産性向上アップに繋がります。

取引顧客の増加

一社で繋がっていた顧客が、新しい企業と取引している顧客も繋がる事が出来、既存顧客へ新しいアプローチが行えるために、売上、シェアアップへ繋がる事が見込めます。

M&Aによるメリットまとめ

買い手側、売り手側ともに異なる部分がありますが、それぞれの立場でも大きなメリットを得られる事が存在します。戦略的なM&Aにて、一方が足りないお金・技術・顧客などをもう一方で補う事で、競争力を身につけた企業に生まれ変わる事が可能になります。

M&Aを検討されているのであれば、メリットを確認の上検討をおすすめします。

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